作成日記

2020/04/04

効果音ラボ ファイナルミッション? 実銃の音を録音せよ

昨年の実銃録音素材の公開は、大きな反響があり、海外に行ってまで録音した甲斐があったと感じています。 銃の録音は、効果音ラボ開設当初からずっと最終目標にしてきたものです。ここまで本格的な銃の録音をしたフリー効果音サイトは、私の知る限り、日本には存在しません。

日本で射撃はできないため、どこの国へ行き、どんなマイクを何個用意し、どの銃を撃つのか…。 計画から実行まで数か月を費やすことになりました。 もちろん安全にも配慮し、射撃のインストラクターの指導の下、録音をしています。 使用したマイクは5本で、周囲をマイクで取り囲む形にしました。

発射した銃の種類は20種類近くです。リボルバーからショットガンまで様々な銃を撃ち、12.7mm弾丸を発射できる大型狙撃銃も撃ちました。 大型狙撃銃は地面に伏せて撃つ2脚付きのタイプを使用しており、地面で撃つだけでなく、テーブルの上に置いて撃ったり、様々な録音をしています。 12.7mmの弾丸発射の衝撃はすさまじいもので、ソニックブーム(弾丸が音速を超えた時に出る衝撃波)が発生し、近くにいた人も軽い衝撃波を受けるほどです。

実際に録音に使用した12.7mmの弾丸の薬莢

マイクの選定にも気を遣いました。 銃の爆音は、普通の性能のマイクだと完全に音割れしてしまうためです。 このため、効果音ラボ初のダイナミックマイク(スポーツ実況などで使われる音割れしないマイク)での録音も考えたのですが、結局は別の対音圧性能が高めのマイクを新たに購入する形に落ち着きました。つまり、この録音のためだけにマイクを購入したことになります。

意外かもしれませんが、本物の銃の音を録音しても、さほど派手な音がしません。 録音したデータを聴いても、「パン」という破裂音がするだけです。

録音した生データの一部

録音データをそのまま効果音として公開してしまうと、風船やクラッカーが破裂した音だと勘違いされる可能性もあります。現地で聞くと「ズドン」と腹に響く感じで重低音が強く感じられるのですが、これは体全体で受けた衝撃波が耳に伝わって聞こえているものなので、録音データにはまったく重低音が感じられません。

効果音というものは、事前に何の説明もなくその音を聞いても、何の音か判断できるようなものでなくてはなりません。 そこで、これまで効果音を編集した経験を活かし、数時間録音した中でベストなテイクをつなぎ合わせるというという作業を行い、ようやく完成に至りました。

素材として公開している音1
素材として公開している音2

銃の音は、計画も録音も編集も、これまで制作で培ってきたすべてのスキルを注ぎ込まなければならないものでした。サイトの最終目標としてきたため、制作後に創作意欲がわかなくなるのではと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。

むしろ銃の素材をクオリティアップできたため、サイト開設当初に作成した低クオリティな素材をどんどん差し替えていきたいという意欲が湧いています。

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